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ハインリヒ様のサポート役については、軍の中でも扱いに相当困ったそうなのだ。
同じ年頃の少女下士官をそばに置くと、彼に恋してしまう。かといって、彼より年上の男性は年下の彼の下につくのを避けたがり、同い年位の少年たちだと仕事が出来ない。
そこで、十は年上で、嫁き遅れている私をハインリヒ様のそばにおくことに上層部が決定したのだった。
彼のそばでは軍の雑用をこなしたが、正直私がそばにいる必要はないだろうという位に、彼は仕事が出来る男性だった。
(戦闘になると頭がずば抜けて切れるし、軍人としての腕も立つ。お年を召せば、大将になる未来が約束された方)
そうして半年の期限が切れたため、私は元の所属部隊に帰ることになったのだ。
今日のこの任務がハインリヒ様と過ごす最後の任務だった。
けれども、いつもは冷静沈着な彼が、帰りの飛行船の中で声を荒げた。
『クラウディア・ゲーテ、お前の異動、僕は認めていない!!!』
気づいていなかったが、どうやら、ハインリヒ様は私に心を開いていたようだった。
氷のように冷徹そうに見えても、彼はまだ少年。
わめく彼を落ち着けるために、座席の上に彼をうっかり押し倒してしまった。
まだ線の細いハインリヒ様の身体の上に乗った私は、下半身に硬い何かが当たったのに気づいてしまったのだ。
まだ若いので、十も年上とは言え、女性の身体が触れるのは刺激が強すぎたのかもしれない。
知らぬふりをして、身体を避けようとした私に対して、彼は頬を染めながら口を開いた。
「最後の命だ……俺を鎮めろ……」
普段の冷たさが目立つ彼とは違い、殊勝な態度での私への懇願。
うっかり絆された私は、座る少年将校の前に跪くと、彼の少年にしては大きく充血しきった器官を手に取り、口での愛撫を開始したのだった。
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