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夕方……
いつものセラの通学路に、それはだしぬけに口を開けていた。
「なんだい、こりゃ?」
セラがのぞいたところ、それは呪力でできた〝門〟のようだった。門は水呪の流れにうず巻き、向こう側がどこに通じているかもさっぱり分からない。
帰宅ラッシュでせわしなく街をいきかう赤務市民は、だれひとり門の存在に気づいていない様子だ。それなりの呪力をもつ者でなければ、門は見えない仕組みらしい。
確かめるかぎり、門が周辺の害になっている雰囲気はとくになかった。
ではなぜ、こんなものがここに?
「う~ん」
通学バッグを通した腕を組み、セラはあごを支えて考えた。
「ほっとくのもなんだし、とりあえずソーマに知らせるか……ん?」
セラは妙な感触をおぼえた。
なにものかが、制服のスカートをわずかに引っ張ったのだ。あまりにも目線が低くて気づかなかったが、とても小さな生物(?)が門のそばにいる。
セラにじぶんの存在を知らせたのは、どこかかわいい物体だった。
ぬいぐるみのようにデフォルメされた二頭身の〝半魚人〟だ。そのまん丸で大きな瞳をうるませ、半魚人はさみしげにセラを見上げている。
彼自身の姿も呪力でできているようで、やはり一般人には見えていないらしい。
思わずほっこりして、セラは地面にしゃがみ込んだ。まわりの人間の目には、女子高生が靴紐でも結び直している風にしか映らない。
だれにも聞こえない小声で、セラは半魚人にささやきかけた。
「どしたの、きみ?」
たらこのような唇をぱくぱくさせ、半魚人は人語をしゃべった。
「俺が見えてるんだね。その強い呪力……能力者かい?」
「うん。結果使いって呼ばれてる。驚いた、ぼくの呪力が感知できるのか。ぼくは井踊静良。サカナくんのお名前は?」
愛らしい手足の水かきをぱたつかせ、半魚人は自己紹介した。
「俺はイングラム。ジョニー・イングラムだ」
「外国のひと、いや外国産のお魚なんだね。かっこいい名前だ」
「この外見は、残った呪力を必死にかき集めて作った使い魔さ」
「呪力を、必死に? なにがあったの?」
イングラムと名乗る半魚人は、落ち込んだ口調で説明した。
「信じられないかもしれないけど、じつはこことは違う〝異世界〟で、すごく困ったことになっていてね……」
「い、異世界?」
「うん。その異世界は〝幻夢境〟という名前だ。俺は邪悪なジュズの召喚のためにほとんど洗脳された状態で、救助が来るまでにはまだだいぶ時間がかかる」
驚きのあまり、セラは大きな声を張り上げてしまった。
「ジュズ!? ジュズだって!? ヒュプノスと同じあのジュズかい!?」
「〝眠れる覚醒〟……その個体名もメネス先生から教わってはいるが、ちがう。いま幻夢境を襲ってるジュズには良心のかけらもなく、しかも大群だ」
あたりを歩く通行人には、セラの独り言はどうせ、ハンズフリーの携帯電話かなにかだと思われている。あつぼったい水かきの手と手をあわせ、イングラムはセラに請うた。
「このとおりだ、セラ。幻夢境を助けてくれ。頼む」
「う~ん」
眉をひそめて、セラは悩んだ。
「悪者じゃないんだよね、イングラムは?」
「もちろんさ。この瞬間にも幻夢境では、きみと同じ学校の制服を着た彼女たちが、世界を救うために身を賭して戦っている」
「そうはいっても、いきなり戦争とは腰がひける話だね……このあと晩御飯のしたくもあるし」
残念そうに背を丸め、イングラムはため息をついた。
「やっぱりそうだよな。こんな頼りない姿の俺が語っても説得力なんてないし、どう考えてもにわかに信じられる内容じゃない。もういいよ。味方になりそうな人がくるまで、もうちょっとここで粘ってみる」
「よし、わかった」
ほほえんで、セラはイングラムの肩に手をおいた。
「連れてって、異世界へ」
「え?」
イングラムの瞳はかがやいた。
「ほんとに? ほんとにいいの、セラ?」
「いいよ。ぼくも、困ったひとをあっさり見捨てられるタチじゃない。こんなぼくでよければ力になろう」
漫画みたいに感涙のシャワーを吹き、イングラムは礼をのべた。
「ありがとう! ありがとう!」
「ただし、もしだましたりしたら、雷どころかお星さまが降るよ?」
立ち上がると、セラはたずねた。
「それで、異世界とやらへの行き方は?」
例の呪力の門を短い手で指さし、イングラムは答えた。
「水呪でできたこの〝案内〟の門をくぐるのさ!」
「はいはい」
呪力の転送門を、セラは無造作に通り抜けた。
抜けたとたん、セラの肩からはぼうぜんと通学カバンが落ちている。
セラが棒立ちになるのも無理はない。彼女がたたずむのは巨大な〝塔〟の高層階だったからだ。見たところこの建物は、地球にはないであろう透明なガラスでできている。
なにより凄まじいのは、塔の外だ。
下界では、見たこともない球状の生物群と中世風の人間の軍隊が争っていた。ゆっくり地響きを残して闊歩するのは、体高五十メートルを超える醜悪な巨大怪獣だ。怪獣の顔では吸盤のついた何本もの触腕がひわいに蠢き、その背中ではまがまがしい翼膜が力強く羽ばたいている。
どこをどう見ても異世界……
セラの反応も、現代人としてしごく当然のものだった。
「なに、これ……」
「いいかい、セラ」
再確認したのはイングラムだ。
「きみは異世界の幻夢境に召喚された。きみの大切な役目は、これからここに来る魔法少女のホシカを、ぶじに最上階の俺のもとへ送り届けることだ」
「ま、魔法少女? あのかわいらしい魔法のステッキを持って、赤や青に髪を染め、声は桃色で、ひらひらのドレスを着た?」
「たぶん想像とはかなりかけ離れている。ホシカは組織の改造人間で、戦闘機なんだ。忙しい中面倒をかけて、ほんとうに申し訳ない。頼んだぞ」
「ホシカさんだね。わかった。ここまで超常現象が重なれば、もうなんでもこいだ」
遠くから、他人の怒鳴り声が聞こえたのはそのときだった。
「うっとうしいわよ、魔法少女!」
「邪魔すんな、怪獣! おまえは、あたしたちを怒らせた!」
大事故のような激突音が、セラの鼓膜を震わせた。
同時に、なんだろう。ガラスの塔にいるセラめがけ、高速で吹き飛んできたのは人型のなにかだ。右往左往して慌てることしかできず、セラは悲鳴をあげた。
「ちょ、待、よけられないィぃィっッ!?!?」
風を切って飛来した人影は、勢いよく壁とセラをなぎ倒してがれきに突入した。
ガラスを散らして即座に身を起こしたのは、セラではない。そこだけはそれらしい呪力の衣装に身を包んだ魔法少女だ。
魔法少女のホシカは、下品に舌打ちした。大きな球体と球体を連結した人型の怪物〝ジュズ〟の群れが、彼女のまわりに次々と降り立ったのだ。
「ったく、つぎからつぎへと湧きやが……ん!?」
破片の山からぶぜんと身を起こしたセラに、ホシカもずいぶん驚いたらしい。なんとか助かったセラに手を貸し、その身を引き上げながらホシカは気遣いを口にした。
「おい、大丈夫か!?」
「うん、なんとか……」
ガラスのかけらを制服から取りのけつつ、セラはひとまずお辞儀した。
「ありがとう」
「どういたしまして。いったい、どっからまぎれ込んだ?」
相手はイングラムの指名したホシカさんに違いない。しかしその性格は、魔法少女としてはややガラが悪いようだ。思いきりセラにメンチを切りながら、ホシカはうなった。
「その制服……あんたも美須賀大付属か?」
「うん、そうだよ」
あんたも……ということは、ホシカ自身も赤務市から異世界に召喚されたのだろう。ジュズの攻撃をぬって下界にときおり輝く女子高生らしき制服姿も、きっと同じだ。
セラとホシカを取り囲むジュズどもに関しても、言い訳や説得が通じるとは到底思えない。この殺気、ふたりを始末するつもり満々だ。
両拳をはねあげて戦闘態勢をとりつつ、ホシカはセラへうながした。
「だれだか知らねえが、危ないからとっとと逃げな」
「さっさとイングラムを助けにいくのは、きみのほうさ。ここはまかせて」
びっくり仰天して、聞き直したのはホシカだ。
「なんだって? なんであいつのことを?」
「召喚されたのが、きみたちだけだと思った?」
深く息を吸って、セラは集中力を高めた。
「ああ、この場所にも〝星の記憶〟はたくさんあるね」
セラの全身から立ち昇ったのは、強烈な呪力のかげろうだ。不気味なジュズの大群を指差すや、見えない白紙の楽譜に〝結果呪〟という曲をいっきに打ち込む。
毅然とセラは告げた。
「結果呪〝輝く追跡者〟……やつらを倒せ」
セラからジュズへ、いくえもの光の雨が線をひいた。
機関銃の斉射のごとくジュズの群れを薙ぎ払ったのは、超音速の隕石群だ。撃つ撃つ撃つ撃つ。反撃とおぼしき熱線の照射もでたらめに外し、ジュズたちはまとめて地上へ弾き飛ばされた。
ふたり以外の姿がなくなった空間で、ホシカは感嘆の口笛を吹いている。
「やるじゃねえか。助かったぜ」
上階への階段へ走るかたわら、魔法少女は名乗った。
「あたしは伊捨星歌だ。あんた、名前は?」
流星からこぼれた火の粉にほのかに照らされつつ、セラは答えた。
「ぼくはセラ。井踊静良。星の記憶の〝結果使い〟さ。さあ、早く行って」
「ありがとよ!」
どういう原理だろう。ホシカはまばたきひとつでシャープな〝戦闘機〟へと変形し、激しい呪力の後炎を残して飛び立っていった。あっけにとられたまま、セラもただ手を振って見送ることしかできない。
足の後ろにしがみついて隠れる半魚人のぬいぐるみへ、セラはささやいた。
「もう大丈夫だ、イングラム。出てきていいよ」
「ぶるぶる……」
とたんにイングラムは、セラのまわりを小踊りして回った。
「さすがだな、セラ! 俺の目に狂いはなかった!」
くすりと鼻に手をやり、セラは苦笑した。
「どういたしまして。喜んでもらえてなによりだよ。ところで、そろそろ帰ってもいいかな? じきにスーパーのタイムセールが始まるもので」
「おお、ごめんごめん。帰り道はね、さっきの〝案内〟の門に入るだけ……危ない!」
日々たゆまぬソーマとの厳しい鍛錬は、俊敏な反射神経と化してセラの命を救った。
とっさにかがんで躱していなければ、セラの頭はいまごろ胴体と離れ離れになっていただろう。さっきまでセラの首があった場所をえぐって戻ったのは、灼熱したムチ状の輝きだ。かわりにムチが叩いた床は、真っ赤に溶けて惨たらしい傷跡を残している。いったい何百度あれば異世界のガラスがこうなるのか?
おびただしい本数のムチにぶら下がってセラの前に着地したのは、他とは一線を画する真っ黒なジュズだった。その全身に描かれた白斑からは、リボンのような付属器官が無数に揺らめいている。独特なその武器こそが、セラを襲った超高温のムチの正体だ。
そのジュズの変異種の呼称を、慄然とつぶやいたのはイングラムだった。
「あれは……気をつけろ、セラ! 〝白斑の黒体〟だ!」
「かれりょす? ヒュプノスみたいなものかい?」
身構えだけは油断なくとりながら、セラはジュズの特別製へ呼びかけた。
「ねえ、きみ!」
親しげにセラは続けた。
「ほんとは戦いたくないんじゃないの? 芸術は好き? おなかは空いてない?」
セラの顔面に振り入れられたムチの軌跡が、カレリョスの回答だった。
爆発が生じた場所は、セラの目鼻にかぎりなく近い。飛来したセラの隕石が、高熱のムチをぎりぎりで弾き返したのだ。
ひとすじばかり冷や汗をひきながら、セラはうなずいた。
「どうやら、平和に興味はないらしいね」
空気を焼いて飛来するムチの五月雨を、セラの流星は迎え撃った。ガラスの世界を疾走するセラとカレリョスの中間地点で、ムチと隕石の衝突が連続する。撃つ撃つ撃つ。弾く弾く弾く。
撃墜しそこねたムチを、セラは地面すれすれまで開脚して紙一重で避けた。このしなやかさも、激しい特訓のたまものだ。
が。
セラの結果呪は標的をとらえる寸前にことごとく撃墜され、お返しのムチは流星のはざまをすり抜ける。熱線がかすめたセラの髪は宙を舞い、その柔肌は血煙をあげて焦げ、火種と化して漂うのは焼き切れた制服のかけらだ。
カレリョスは着実に、セラの隕石の軌道を見抜きつつあった。すこしずつだが圧されている。このままでは呪力も底をつき、いずれ……ぼろぼろになりながら、セラは危機感をあらわにした。
「くそ、キリがない! どうすれば止められる、このムチ!?」
止める、止める、止める方法……
「!」
とつぜんセラは、思いついた顔になった。
「そうか、ただ撃ち込むだけじゃなく、食い止める……自信はないけど、やるっきゃないな」
駆け足に急ブレーキをかけ、セラは立ち止まった。
そして、ああ。
たえまなく撃ち続けねばならない隕石のバリアを、あっさりと消してしまったではないか。カレリョスに対して体軸を横向けにし、当たる面積を最小限にしぼる。視線だけは凛と敵手に据えたまま、セラは声に裂帛の威勢をこめた。
「ぼくはおまえを撃たないぞ! 来い! いっせいに!」
あてどなくさ迷うカレリョスの瞳は、奇妙な位置で動きを止めた。なにやら、笑ったらしい。獲物の宣言を降参と受け取り、殺意の実現に歓喜したのだ。
漆黒の巨体へ、カレリョスはいったんすべてのムチをひきしぼった。刹那、それぞれ独自の時間差をもって放たれた柔軟な凶器は、四方八方あらゆる角度からセラを襲っている。
響き渡ったのは、硬いもの同士がぶつかる音だった。
「お星さまは、そう、いつだってぼくの願いを叶えてくれる」
思わせぶりに言い放ったのはセラだった。
カレリョスのムチの数々は、なんと、空中で同時に停止してしまっているではないか。
いや、正確には、絶妙のタイミングで召喚されたセラの流星雨たちが、必殺のムチをあちこちで挟んで止めたのだ。とんでもない度胸と空間認識能力だった。
「これぞまさしく、隕石による真剣白刃取り……ってね」
停滞も一瞬のこと、隕石を砕いてムチの束は地面に振り下ろされた。
だがそのときには、セラの姿はもとの場所にない。背後から発射した隕石群をサーフボード代わりに乗りこなし、セラは宙を飛んでいる。流星の足場ごと側転して、残ったムチを回避。カレリョスとのすれ違いざま、セラは怒号した。
「〝輝く追跡者〟!」
閃光……
カレリョスのうしろへ、セラは前転して降り立った。だがそのまま、バランスをたもてずに床を転がる。ちなまぐさい蒸気を吹くのは、加熱したムチに深く切り裂かれたセラの脇腹だ。
セラはうつぶせの状態で起きない。反対に、カレリョスはまだ堂々と仁王立ちしている。
勝者は言うまでもない。
流星の弾丸が炸裂して蜂の巣と化したカレリョスは、力を失って塔から落ちていった。
物陰から現れ、てててとセラのもとへ駆け寄ったのは二頭身の半魚人だ。
「きみの勝ちだ、セラ。もしきみの協力がなければ、ホシカはカレリョスの相手までするはめになっていた。〝瞳の蒐集家〟をふくめて二対一。その結果は恐ろしすぎて考えたくもない……なあ、セラ、セラ?」
倒れたまま、セラは微動だにしなかった。イングラムが力いっぱい揺さぶるが、いっこうに目覚める気配はない。
ある事実を悟り、イングラムは弱々しく膝をついた。
「うそだ、そんな……息をしてない。心臓も止まってる。セラ! セラ! ああ! 俺のせいだ!」
生気も呪力も使い果たしたうえ、カレリョスから致命傷まで負ってしまったのだ。名誉ある戦死者として、少女の尊名はこののち永遠に幻夢境の墓碑に刻まれることになる。
二度と物言わぬセラのポケット、携帯電話がかんだかい電子音で「REIN!」と叫んだのはそのときだった。
「げェっ!?」
品のないたまげ方をしたのはイングラムだった。
あおむけに寝転がったセラは、はやくも携帯電話の画面をいじっている。どうやらイングラムの転送門をくぐり抜けて、現実世界の電波がここまで届いたものらしい。
画面をしげしげと眺めながら、セラは着信の内容を読み上げた。
「ソーマからだ。なに、納豆は嫌いだから買ってくるな、って? だめだめ、食べず嫌いはいけないよ。あんなに美味しくて健康にいいものを拒むなんて、人生の損だ」
さっさと返信した電話はポケットにしまい、満身創痍のセラは立ち上がった。キンキン声で指摘したのは、そばで腰を抜かすイングラムだ。
「び、びっくりしたじゃないか!? ヒヤっとしたぞ、一瞬!? 近頃の女子高生は、どいつもこいつもじぶんの命を粗末にするのか!?」
「粗末になんかしてないよ。命を大事にするからこそ、料理を食べる前には〝いただきます〟って言うんだ。ダッシュで三途の川を渡ろうとするぼくに、死んだ母さんがしつこくつまずき攻撃してきてね。そりゃもう、ものすごい脚力だった」
痛みのぶり返した脇腹をおさえ、セラは顔をしかめた。
「いてて……さあ、おつぎの敵は?」
あきれた笑みをこしらえて、イングラムは返事した。
「戦いは、もう間もなく終わるようだ。ありがとう、セラ。世界はきみたちに救われた」
「ぼくはただ、勘違いで迷い込んだだけさ」
もときた転送の門へ歩み寄る道中、セラはじぶんの通学カバンを拾った。やや足を引きずり気味だが、その瞳に秘められた使命感は強い……愛しの相手に、手料理を作る。
「きみもきょうから〝カラミティハニーズ〟だ」
そう言い残した半魚人の体は、呪力の粒子を放散して徐々に薄れつつあった。本体であるイングラム自身が、遠隔操作の使い魔をもう必要としなくなったのだ。聞き慣れない単語について、唇の血をぬぐいつつ質問したのはセラだった。
「なにそれ? パスタに合う新しいソースの名前かい?」
愛くるしい水かきの片手を全身で振って、イングラムはセラを見送っている。
ちいさく手を振り返して、セラはいつもの口癖をこぼした。
「ま、結果オーライだね」
傷だらけの炎の料理人の姿は、門の輝きに消えていった。
井踊静良は帰ってくる……
【スウィートカース・シリーズ続編はこちら】
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