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最近は遅めに学校に来て、教室に寄らずに掃除用具庫に向かっていた。でも、今日は昨日桐生君にもう行かなくていいって言われたから、そのまま教室に行った。
桐生君の言動も不思議だったけど、藤岡君もなんで急に来なくていいって言ったんだろう……。もしかして、僕が話すの下手くそすぎて、嫌いになったのかな……。僕は藤岡君との雑談好きだったけどなぁ……。もう終わりなのかな。いつまでも僕が曖昧な態度取ってたから、愛想をつかしたのかな……。伝言じゃなくて直接言ってくれればいいのに……。昨日藤岡君休みだったから、なんも聞けなかったや……。
教室では伊勢崎と楽しく話して、チャイムが鳴る数分前に自身の席に戻った。……藤岡君はまだ来てない……。もしかして、病気?それでしばらく雑談できないとか?
色んな可能性について考えていると、チャイムが鳴った。それと同時に藤岡君が教室に入ってきた。頬には湿布を貼っている。藤岡君は少し目を見開いて、僕の方を見てきたけど、僕は咄嗟に視線を逸らしてしまった。だって、嫌われたかもしれないから……。
朝のショートホームルームが終わり、1限の授業の準備をしようと思っていると、隣に誰かが立ち止まった。
「え……、ふ、藤岡君……?」
珍しい。教室ではいつも声をかけてこないのに。
「……今日、なんで来なかったの?」
「え?」
「……嫌いになったの?」
「え、あ、」
あ、視線が痛い……。俺と藤岡君が話しているとこを見てくるクラスメイトが何人かいる。そりゃあ、不思議な組み合わせだもん。気になる気持ちも分かるけど、僕は人からの注目を浴びるのは好きじゃない。
「ふ、藤岡君、場所」
「今、ここで答えて。なんで来なかったの?」
珍しく藤岡君が余裕のない顔をしている。いや、ここ最近は前よりも飄々としている様子じゃなくなったけど、それでも、こんな焦ってる顔は初めて見たかも。
「だ、だって……、藤岡君が来なくていいって……」
「は?言ってないけど。」
「でも、桐生君からの伝言で」
藤岡君の顔が一瞬で曇った。というか、機嫌が悪い顔をしている。僕、なにか間違えたかな……。
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