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「……あの!僕は……たぶん、あ、いや、きっと藤岡君のこと、好きだから……、つ、付き合いたい、です……」
……あれ?返事が……。
「……高崎、大好きだよ。」
藤岡君はもう一度抱きついてきた。
「え、あの……」
「あー……、やっとだ……。はぁ……。」
「ふ、藤岡君?」
「俺、重いけど、大丈夫?」
「……え、それって……、嫌だって言ったら別れ「絶対別れないけど。」
食い気味で言われてしまった。というか、いつまで抱きつくんだろう……。
「高崎。俺、絶対に幸せにするし、何よりも大切にするから。」
「……あ、……は、い……」
僕がこの甘い雰囲気にいたたまれなくなっていると、授業開始5分前の予鈴が鳴った。それでも、なかなか放してくれなそうだった。
「あの、授業……」
「さぼる?」
「えっ!」
「嘘だよ。あと、1分このままでいい?」
「え……、あ、うん……」
結局、1分経っても「あと少し」と言われ、授業には本当にギリギリで間に合った。
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