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花屋で、チューリップを買った。
綺麗な赤と黄色と白、1本ずつ。
その中の白いチューリップはまだ蕾のまま。
お店の人に言われた。
「本当に良いんですか?これ初めから元気なくって。咲かないかもしれません」
「はい。良いんです。 なんか私に似てて…」
「…そう、ですか」
正直、咲かなくても良いと思ってる。
周りは、花を咲かせるように新しい道を突き進み、未来に夢を見ているように生活をしている。
私はといえば、毎日同じ業務をこなし、時に理不尽な事に巻き込まれては頭を下げて感情を殺す。
いつのまにか空っぽの笑顔が得意になった。
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