愛される不幸

はじまり

　僕は不幸体質のようだ。

　思えば、顔も頭も良くないし、何かとトラブルに巻き込まれることも多かった。
　でも、自分が不幸体質というのを認めたくなかった。だから、人一倍努力をして、どうにか幸せに見えるように頑張ってきたつもりだった。

「おい、こっち来い！」
「えっ……。」

　でも、もう認めざるを得ない。

　僕は不幸体質だ。