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「甘い!」
「へっ!?」
――飛び掛かってきた所を華麗に避けて、鷹嘴と共に捕獲。そのまま脇腹を擽ってやった。
「やーっ! ひ、一年君! やめ、やめてくださっ……」
「罰だ罰! おらおら!」
「だ、だめぇ……降参! こ、降参するからぁ……く、すぐらないでぇっ……」
長い時間脇腹を揉まれ続けた鷹嘴は、最早力が抜けていた。
元より筋力がある訳ではない下館も、早くも脱力しかけている。
まさに両手に華。こんな贅沢は無い。
「このままお前らを食ろうてやろうか! はははははははははははははぇぁ!?」
「どこの魔王よ! ったく……放っておけば調子に乗って」
「けほっけほっ……はぁ、はぁ……好き勝手やりやがってっ……」
下館には気付けたが、佐保姫には気付けなかった。頭を叩かれて討伐された俺は、二人を解放してしまった。
二人揃って妖しく呼吸を整えている所が何とも言えない色気を魅せている。
「で、一年君。こんな卑猥な事をした訳だけど、反応は?」
「……無い」
こんな美味しすぎる展開を迎えた訳だけど。
……何故か俺の股間は無反応だった。
「困ったねぇ……何で急にそうなったのかしら……」
水に入ったまま二人の頭を母のように撫でると、佐保姫は俺の元に近寄ってきた。
「これでも?」
「おわっ! ちょ、ちょ……」
むにっと背中に柔らかな感触。佐保姫は俺の背中に体重を掛けながら抱き着いてきていた。
無意識なのか故意なのかは定かではないが、明らかにあの神聖な二つのお山が俺に密着している。
「さ、佐保姫、当たって……」
「当ててんの。ねぇ、だめ?」
甘く耳元で囁くと共に、ふっと優しく耳に息を吹き掛けてくる。水温によるものではない鳥肌が立って、一気に脈が上がる。
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