父と娘

「田所敦、彼は自身が設計したロボットを生産し、会社を立ち上げています。」
　マリアは自身が調べた資料を淡々と読み上げる。
「ナルホド、ソウイエバ、ソウイウクダラナイコトガスキナ男ダッタナ」
「まずは彼から接触しようと思いますがどうですか？」
「ダレデモイイサ、我々ノ準備は完璧ダ」
「かしこまりました、では、準備致します」

　深夜分厚い雲が月を覆う漆黒の中私は博士を抱きかかえ田所敦の家にたどり着いた。
「ここが田所敦の自宅です」
　そこには大きな門と城のような家が立っていた。
「随分ト立場ガ変わったモノダ」

「おい！　そこで何をしている！」
　私達が門の前で立っていると警備員が駆け寄って来た。
「マリア、アレハロボットダ、生体反応ガ無イ」
「随分と精巧に造られていますね」
「アア、私ト違イシッカリ喋レルヨウダ、マァイイ、トリアエズ潰セ」
「かしこまりました、博士」
　私は博士を片手に持ち替えると迫ってきた警備ロボットの首を手刀で落とした。
　警察ロボットを片付け中に入ると何体もの警察ロボットが待機していた。
「マリア、警察ガ来ル前ニ終ワラセルゾ」
「了解しました、博士」