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これはそれだけの話です。
自分の実の母親かも知れない人と、一時の交流があったという、それだけの話。
その後ももらった絵は大事にしています。多分、一生の宝物になるでしょう。
今でも桜の花開く時期になると、自然とあの公園に足が向きます。サクラさんがいつものベンチで、何事もなかったかのように桜をスケッチしているような気がして。
そしてわたしは、誰もいないベンチで桜を見上げるのです。春の暖かい日差しを浴びながら今年もわたしは、どこかの同じ空の下にいるだろうサクラさんが、今でも元気でいるように願うのでした。
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