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久しぶりに2人きりの時間 気持ちが満たされる ケーキを食べて幸せそうなめぐちゃん たべおわった食器を洗い終わって手をふくめぐちゃんの後ろに立つ  振り返っためぐちゃんと目があう 言わなきゃいけない 自分の気持ち でもそれより 触れたい でもどうやって触れたらいいのかわからん 童貞か?うぶか?いや人並みに恋もしてきたし 女を知らないわけじゃない なのにめぐちゃんを目の前にして 触りかたわからない でもめぐちゃんの真っ直ぐな視線を受けて 自然と体が動く 手を伸ばして めぐちゃんの頬に触る 「え?…」そう言ったけど嫌がってはいない いや いないと思う 触れたことに満足だけど この後どうする?何にも浮かばなくて しばらく触れていた  「そ 宗くん…」俺の名前を紡ぐその唇 たまらなくて そのまま添えた手で引き寄せるようにキスをした やらかい 暖かい コーヒーの薫り 夢中で唇からそのなかまで舌をさ迷わせる  「あっ ん…」めぐちゃんの甘い声にはっと我にかえる しまった 自分の左手にある感触に驚く  俺 なにやってんだ おれは無意識にめぐちゃんの胸に手を這わせていた  「あっ ごめんっ…!」不可抗力だ でもめぐちゃんは恥ずかしそうにうつむいたままだ しばらくの沈黙のあと めぐちゃんがそっと言う 「だ 大丈夫」見上げられたその顔は 今まで見たことないほど 色っぽかった いつものあの笑顔が思い出せないほど…  「あ あの…」 「あぁ お 送ってく」 いやこの回答正解だったかな?
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