プロローグ【ドラゴニア】

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爆発、それは産声だ。 火山の噴火や隕石の衝突。 大規模な爆発の起こる所にドラゴンは発生する。 ドラゴンは産まれたと同時に世界へと咆哮を上げ、そのひと声で国が半壊する。 一歩を踏み出せば大地は抉れ、翼を開けば空は広く闇に覆われる。 ドラゴンは巨大だ。 太陽も月も無い夜はドラゴンのもたらした暗闇。 ドラゴンはそうして世界から灯りを奪う存在だ。 そして、ドラゴンは人を喰らう。 古い伝説の描かれた遺跡の本を閉じた。 ドラゴンを神格化し作られた古代の遺跡ドラゴニア。 そこには御神体であろうドラゴンの骨と、そのドラゴンの前に鎮座するミイラがある。 そのミイラはこの文献によれば、太古のドラゴニアの歴史を作った英雄のドラゴンキラーの一人だったという。 そのミイラは腕輪を1つ身に付けているだけで、それ以外の物はない。 外で爆発が起こった。 このドラゴニアはドラゴンを神格として祀るだけあって、活火山の側にある。 急ぎ避難が必要だろう。
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