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突然の悠斗の言葉に、私は、なんて答えればいいのか分からなかった。
壁に、押さえつけられたままで、悠斗の顔は、すごく近かった。
悠斗は、じっと、私を見つめたままだし、恥ずかしくて仕方なかった。
「なっ…何言ってんのよ?
遅刻するってば…!!」
私は、そう言って、悠斗のことを払いのけようとしたけど、全然、動かなかった。
トクン…トクン…って、煩く鳴る胸の音…。
絶対に、悠斗の耳にも聞こえてるはず…。
そう思いながら、悠斗を見たら、バッチリと目が合って、私と悠斗は、見つめ合った。
「…あの…私は…。」
恥かしすぎて、いつもの強い口調になれない私を、じっと、見つめてくる悠斗。
「なぁ…キスしていいのか?」
悠斗が、もう一度、そう聞くから、私は、何も言わずに、頷いた。
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