高1、春……。~恋の予感~

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しばらくして、悠斗は、ゆっくりと目を開けた。 そして、目を開けた途端、私を突き放した。 私は、その拍子に、床にしりもちをついた。 「何なのよ…もう!! 自分からキスしてきたくせに、突き放すなんて、 有り得ない!!」 私は、そう言って、フイッと悠斗から、目を反らした。 すると、悠斗は、恥ずかしそうにして、うつむいた。 「俺…なんか…言ってた!?」 「えっ? あぁ…そう言えば…悠音が好きだ!!とか言って… た…って…えぇっ!?」 私は、悠斗に聞かれ、さっきの状況を思い出し、 悠斗の言葉を思い出し、私は、初めて自分の名前を言われていたことに気がつき、ビックリした。 「うわぁ~最悪…。 しかも、キスするとか…マジ最悪…。」 悠斗は、そう言うと、頭をクシャクシャッとかき、苦笑いした。 「そっ…それは…こっちのセリフ!! いきなり、ファースト・キス奪われたし…マジ有り得ない!!」 私が、そう言うと、悠斗は、ばつが悪そうに俯いた。 「ちっ…違うんだ…!! あの…別に、悠音とのキスが、最悪だったわけじゃなくて…その…。」 悠斗は、そう言いながら、私を見つめ、恥ずかしそうに目を泳がせた。
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