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しばらく、私と悠斗は、お互いに恥ずかしくなって、何も話さなかった。
私は、ふと時計を見て、慌てて、悠斗の布団を剥ぎ取った。
「ちょっ…悠斗!! 時間、ヤバいって…。」
私が、そう言うと、悠斗は、時計を見て、慌てて、ベッドから起き上がり、制服に着替え始めた。
「さっきは…ごめん…。」
悠斗は、制服に着替えながら、私に声をかけた。
「べっ…別に…嫌じゃなかったから…いいけど…。 」
私は、そう言って、顔を赤くしながら俯いた。
悠斗は、そんな私を横目に、パジャマのズボンを脱ぎ始めた。
私がいることに、全然、お構いなしに着替える悠斗に、私は、恥ずかしくなって、背を向けた。
それは、起こしに来るようになって…3年間…毎日のことだけど、3年経った今でも、恥ずかしくて仕方なかった。
「あのさ…悠音…。
さっき…寝言で言ったの…嘘じゃないから…。
キスも…あんな事故みたいなキスだったけど…嬉しかった…。」
悠斗は、突然、そう呟いた。
私は、そんな悠斗の言葉を、頭の中で、何度も繰り返した。
「悠斗…それって…告白…?」
私が聞くと、悠斗は、恥ずかしそうに頷いた。
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