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「ふ・・・ん・・・ん・・・っ」 口を塞がれてるために喘ぎが鼻から抜ける。それに気づいた葵くんは唇を離した。 「奏さん・・・声聞かせて」 そう言うと僕の乳首を口に含み、ちゅくっと吸った。 「あっ・・・ぁ・・・っ」 湊にいつも吸われるそこを葵くんがちゅくちゅく吸う。それだけでいつもより強い快感が身体を駆け抜ける。 大人が吸っても母乳は出ない。赤ちゃんは上顎がへこんでいてそこに乳首をはさんで絞るように出しているのだ。 それが分かっている葵くんはそこを口に含んだまま指でキュッと摘んで出てきたお乳を吸った。 「相変わらず甘いです」 そう言って何度もお乳を絞り出して吸われる。 「あぅっ・・・ん・・・ん・・・っ」 下を扱かれながら胸を吸われるという訳の分からない状況についていけず、僕は精を放つもイキっぱなしのような状態になった。 「あっあぁ・・・あ・・・ぁん・・・っ」 その行為は左右の胸を替えても行われ、あまりに過ぎる快感に意識を飛ばしていた僕はいつの間にかに穿たれた昂りに激しく突かれ、意識を失った。 気がつくと僕はソファに寝かされ、上からブランケットをかけられていた。服はきちんと整えられ、後処理も綺麗にされていた。 起き上がって見ると、ダイニングの椅子に座って葵くんが湊にミルクを上げている。 「ごめんね。葵くん。僕寝ちゃったみたいで・・・」 頭がまだぼうっとしている。 「いえ。オレのせいなんで。まだ寝ててください。湊は大丈夫ですから」 そう言って空になった哺乳瓶をテーブルに置くと、湊を肩に乗せて背中をとんとんしながら僕のところに来た。そして僕を寝かすとブランケットをかけ直し、耳元で囁いた。 「湊に嫉妬してしまいました」 ぼんやりとした頭では葵くんの言葉が理解出来ず、そのままぼやっとしていたら、葵くんに目を押さえられた。 「奏さん、そのまま寝てください。後はやっておきますから」 目を覆われたまま耳に入って来た心地よい声のままに、僕の意識はストンと落ちていった。 夢現の中で、葵くんの言葉が頭に響いている。 『湊に嫉妬してしまいました』 湊に嫉妬? どういうことだろう? そう思いながら、今日のでいつもはしないことに思いあたった。 葵くん、お乳吸ってたよね・・・。 もしかして、ぱいぱいしてる湊に嫉妬? そう思ったら急に目が覚めた。 外はすでに日が傾き、空が茜色に染まっている。 ダイニングテーブルの横に移動したベビーラックに寝かされた湊はすやすや眠り、葵くんはその隣で課題をしていた。 湊に目が届くように移動させたんだ。 その気配りがうれしい。 しかも僕の上掛けも薄い羽毛の肌掛けが追加されていた。 夕方になって冷えてきたから、わざわざ寝室から取ってきてくれたらしい。 その上掛けを畳んでいると、僕が起きたのに気づいた葵くんがわざわざ手を止めてこちらに来てくれた。 「ごめんね、いっぱい寝ちゃった」 「いいえ、オレのせいですから」 さっきもしたね、その会話。 僕はおかしくなって笑ってしまった。 急に笑った僕に不思議そうな顔をしつつ、僕から上掛けを取ると寝室へしまいに行ってくれた。
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