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それからというもの、１ヶ月に１作品のペースでスライドショーとピアノ曲の公開をしていたら、再生回数が5000回を超え、登録者数は1000人を超えていた。
だいぶ形になってきたなと思っていたら、そお〜と背後から近寄る影を感じて、振り向いたら響さんが私の後ろに立っていた。
「あーやっぱり美里さんがアップしてたんだー」
と、私のパソコンの画面をみながらぎゅーと肩を掴んでくる。
「あっごめんなさい……えっと、ピアノ曲すごく気に入っていたから、ちょっとだけ自慢したいなあなんて思って……あの、いつから知ってたの？」
「ちょっと前にエゴサーチしてたら見つけた」
「えっ、この名前でもエゴサしてるの？」
この名前とは響さんが音楽活動していた時のハンドルネームだ。
「うん、もちろん、前に盗作されてたから。またされたのかと思ってたんだけど、スライドショーがすごく綺麗だからちょっと様子みしてた。アップするならいってくれたらいいのに」
「うん、ごめんね」
公開するのはダメじゃないのがわかってちょっとほっとする。
「今は、コメント欄も荒れてないから大丈夫かな。これからはアップする前にちょっと言ってね」
「うん……」
余計なことしちゃったと思い、ちょっと落ち込んでしまう。
「あのね…怒ってないから、ただ、公開するのはちょっと恥ずかしいと言うかなんと言うかなんだよね」
「なんで？」
「ほら、もう１０年以上も前に作った曲だし、なんとなく粗が見えてるし、客観的にみたら、ありえないーとか思っちゃうんくらいなんだよね。若いから勢いで公開してたっていうのもあるし」
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