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繰り返し繰り返し、試してる花びらはいっぱいになって部屋のあちこちが色づいてカラフルになっていた。 わたしはまた"成功?"と聞いてみたけど、奏くんの表情は暗い。 ぶんぶん首を振って新しい花びらをピンセットで器用に掴んで落とす。あ、とわたしは気づいた。 奏くんのまぶたが重く、しばしばしてる。 おかしくなったまばたきを発見したわたしは訊ねる。 「奏くん、寝てないの?」 「…早くしないと間に合わないから」 え?間に合わないって? 不思議になってもう一度聞いたけど、ダメだった。まだ、秘密。これも秘密。 「ご飯は?食べてる?」 「要らない」 「ダメだよ!」 今度はわたしが怒る番。 ふらふらになった奏くんのためにキッチンへ急ぐ。炊飯器のご飯粒を集めてまあるく握る。成功?これは成功? 首を傾げながら、大きさのバラバラになったおにぎりを持っていく。 大きい方に鮭が入ってるよ、って教えたら笑われちゃった。 少しだけ元気になった奏くんにホッとして落ち着く。口を開けた奏くんが鮭に届かないおにぎりを頬張った。もぐもぐしてる隙にわたしも一緒になって失敗作をこっそり食べる。
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