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「・・・?」
水平線に強い光を放つものがいくつも動いていた。
顔に真っ白いライトが当たりまるで昼間のようなコントラストが生まれた。
「あれは?」
彼方のそれを指してバーンはたずねた。
「ああ、イカ釣り漁船の漁り火や。明るいやろ。今が最盛期だかんな。あの光の下にイカが集まってきたところを捕まえるんや」
納得したようにバーンが微かにうなずいた。
「うわー、イカそうめんが食いたくなってきたわ!」
指二本を箸に見たててツルツルッとすするふりをした。
その様子を横目にバーンはまた黙ってしまった。
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