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未来 4
美和は立ち上がった。
「あの、離してください」
「オレとお茶してくれるなら離す」
力は強く、振り解けない。
無理に引っ張ると痛い。
「お茶はしません!離してください!」
男も立ち上がる。美和との距離を詰めてくる。
どうしよう。怖い…。
通行人の視線を感じる。
誰も、助けてくれない。
下を向いて途方に暮れていた。その時だった。
「嫌がってますよ。離しましょうよ。」
長身スーツ姿の男性が間に入る。
「何だよお前は」
「彼女、離してください!ってはっきり言いましたよね?警察呼びますよ?」
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