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未来 6
「一ノ瀬くんは…?ここには仕事で?」
「ああ、俺の職場、そこのビルの中なんだ。」
「そうなんだ…」
「…なあ、また会えないか?」
「…一ノ瀬くんの彼女さんが嫌がらなければね。」
美和は微笑んだ。
「いないよ!そういう美和ちゃんこそ…」
「いないわよ。仕事が忙し過ぎて、そんな暇無かった…。」
「俺、携帯の番号変わってないから」
「ごめん、消しちゃった。」
「ひでえ」
「一ノ瀬くんの番号…スマホになんて残してたら…かけたくなっちゃったから…。消したのよ。」
「一ノ瀬くん、もう一度番号教えてくれる?」
「ああ。…美和ちゃん、番号変えたよな?」
「うん。それも同じ理由で…電話がかかってくるかもとか思っちゃうから…」
「番号教えて。今度は俺が電話かけるから」
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