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解夏 3
今日のカフェスペースはいつもより人がまばらだった。
香織と同じく、講義が終わったらすぐに帰る人が多いようだ。
夕食のサンドイッチを食べ終えてカフェオレを飲んでいた。
ただでさえ今日は人が少ないというのに、更に1人、2人…といなくなっていく。
ドォン……ドォン…と小さく音が聞こえる。
花火が始まったのだ。
美和は構わず、参考書に目を向けた。
ドォン…ドォン…
花火の音は大きくなり、回数も増えてきた。
集中出来るはずがない。
諦めた美和は勉強道具を片付けた。
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