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色なき風 6
「言う程の…ってことは、やっぱり何かあったよね?」
香織の追及が止まらない。
「香織、楽しそう…」
「うん、楽しいよ」
香織は冷やし中華ではなく、いつものラーメンだ。
「…で?そろそろ吐こうよ?」
ニヤニヤしたまま、美和は香織にじっと見つめられる。
観念した美和は冷やし中華を食べる手を止めた。
「花火大会、あったじゃん?」
「おお。花火大会。」
香織のニヤニヤは続いている。
「花火大会で、何があったのよ?てか、花火大会行ったんだ?」
「いや、行ってない」
「えっと…?行ってないけど花火大会で事件があったわけ…?」
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