月光 10

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月光 10

「今日はもう終わり?」 「うん。一ノ瀬くんも帰り?」 「ああ。脳がもう帰れって言ってるよ。」 自然と2人で歩き出す。 「一ノ瀬くん、サラッと現れたけど、今日も学校いなかったよね?」 「…朝起きたら10時過ぎててさ。もういいやって思って家で勉強してた。」 「もう2回ぐらい進路委員の仕事、あったよ?」 「えっ…ごめん…。俺の分までやってくれたんだよな?」 「…連絡する程大変じゃなかったし。ただ、続くと私、イラッとしちゃうかもよ?」 「わぁっ!ごめんって!ちょっと何か…」 鞄の中をゴソゴソした一ノ瀬くんがチョコを取り出す。 「チョコあげるから。」 「子どもか。」 言いつつ美和はチョコを貰う。
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