風花 8

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風花 8

美和が過去問を解き終えて答え合わせをしていると、一ノ瀬の視線を感じた。 集中力が切れてきたのは一ノ瀬が先だったのだ。 「……。一ノ瀬くん?」 「俺、集中切れたかも。」 程なくして、彼はテーブルに突っ伏した。 「ちょっと待ってて。答え合わせもうちょいかかるかも…」 「俺、寝てるわ…」 またもやすぐに寝息が聞こえ始めた。 今日もなんて寝付きの良い…じゃなくて、答え合わせ進めないと…。 一ノ瀬の肩をポンポンと叩く。 「一ノ瀬くん、終わったよ。」 「んー…」 「ねぇ、一ノ瀬くん…」 一ノ瀬はうっすら目を開ける。 「ああ、美和ちゃん…」 そのまま美和を抱き寄せる。 が、カフェスペースの高めのスツールに座っていたのでかなり中途半端な姿勢になってしまう。
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