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ゴミ捨て場での出会い
タイヤ、浄水器と空瓶がゴミ捨て場で出会い、過去の生活の思い出、捨て場で直面している問題を議論している。話の流れで過去の生活でも隣り合っていた事が分かった。空瓶に入っていたビールを飲んだ少年がスクーターで赤信号を無視して道を横断していて彼を轢き殺さないようにルノーカプチュールの運転手が思い切って右折し、ひっくり返って、タイヤの所為にして余り消耗もしていないのに捨てた。浄水器があの事件には直接携わってはいないが、この二人の仲間に心から同情している。
この三人のキャラクター以外に消耗しきっていないのに捨てられたモノがたっぷり存在している。フラット印刷用のアナローグアルミ板がデジタル印刷板に置き換えられ、計算機とプレイヤーがパスコンやスマホ内蔵のモノに置き換えられ、悩み事を分かち合っている。
悩んでいても捨て場でも危惧が待っている。ネマトダ虫が幾人かのキャラクターを食べ、煩くてシツコイリサイクラーがプラスチック、金属、ガラス製のキャラクターを狙っている。両方の危険を防御しなっきゃ。吸い殻やライターを動員し、ネマトダ虫を抑え、「リサイクラーよ、俺らが50年間で生解体する事を約束するから来るなよ」というチラシを境界沿いに張りまくり、生き残り合戦で心構えている。
一休みの時間がある時は居酒屋で中古のカラオケマイクで歌ったり、読書クラブで何十年も前に捨てられた雑誌と本を朗読したり、使い切っていない香水が営業する美容院で恰好を付けたりする。たまにはチームに分けてバスケをやったり、アイロン、ランプ、便器などをコマにチェスをやったりする。
ある日、ハッブル宇宙望遠鏡が飛んで来て、30年間も忘れられっぱなしでもう嫌だと言って捨て場の居酒屋、読書クラブや美容院に耽る。サービスとしてリサイクラーとネマトダ虫が近寄らないかを見てくれたり、宇宙旅行に連れたりする。結局、捨て場のキャラクター立ちが地球の他の捨て場のキャラクター達と他の惑星のキャラクター達と知り合い、交流する。
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