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ドラフト会議
毎年秋になるとプロ野球のドラフト会議が開催される。正式には「新人選手選択会議」と呼ぶらしい。
詳しいことはさておき、一球団が6人の新人選手を指名出来たとして12球団で数えると72人が選ばれたことになる。
つまり、毎年70人以上の選手がNPB(日本野球機構)のマークを身に着けることになる。
これらの選手人数を5年スパンで考えると5年×70人で350人の選手が存在することになる。
だが、現実は一チーム25人がベンチ入り出来るとして、日本は12球団だから300人の延べ人数が公式戦を担うことになる。この300人の中には海外からの助っ人選手が一球団5人居たとして×12球団で60人が含まれていることになる。
これらを差し引くと日本人選手は240人がベンチ入りしたことになる。ドラフト組の350人からベンチ入りの240人を差し引きすると110人が二軍に在籍のままなのか。あるいは退団したのかもしれない。
この設定にドラフト外で入団した選手や、5年以上のレギュラー選手などを構成するとおよそ110人だけの数値で収めることのできない、いわゆる「花の咲かない」ままの選手の存在が見え隠れする。とても厳しい現実である。
どのスポーツにも言えることは、プロ機構から指名が掛かるまでの実力を我が物にするには、幼いころからの多くの時間をそれに費やしてきたからこその産物であろう。他の人の人生からすれば、一般常識まで犠牲にして来た者も居るに違いない。
果たして本人は楽しと思い続けてきたのだろうか?
確かにその競技をやり始めたきっかけがそうだったかもしれない。だがそれがやがて他人に負けたくないと言った闘争心に入れ替わり、いずれはプロでプレー出来ることを目標にしたに違いない。
だけどプロに入団出来たことが花開いたと・・どの世界でもそんな単純なものでは無いことにやがて気が付く。
つまり、より優れた者たちが集まる中で、どこまで進化してもよりスキルアップに努力することが必須で修行に「終わり」などと言った言葉は見当たらない。
勿論その修行はプロの先発にラインナップされたとしても続くのである。
野球なら9人の先発に選ばれることが基本、スキルの高い順で9番目までに入ることは必要条件である。だがそれ以上に監督のお気に入りになれなくては先発には選ばれない。
極端に申し上げるとすれば、160キロのスピードボールを投げるピッチャーであっても監督に嫌われるような人格では先発できないことも有る・・と私は感じている。
こうしてみると、アスリートの世界だけが厳しいように見えるが、将棋で例えればプロ棋士、音楽の世界でもそうである。もっと言うと大企業で働くサラリーマンだって一花咲かせるなんて人物はほんの一握りでしかないのが現実ではないだろうか。
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