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『遠目でみたら、お前マジでヤバいぞ?バッド振り回してる頭のおかしい女に見える』
『失礼な!みて?半分くらい戦意喪失してる!凄い?ここ泉に任せてもろてん!てか泉達の方にも何人か行かしてよ』
烈火の幹部が集まってしまった。
女と幹部達は、ここに俺たちがいないかのように普通に話し出す。
『2人とも、ここを早く片付けて、泉達の元へ行きますよ』
『俺と拓也達で、泉の方に先に行っておくな』
幹部の響は、1年生を連れ岩見さん達の方へ向かう。それも食い止めて、ここにいる烈火達に勝たなければいけない
分かってるのに
足がうまく動かない
『さ、特訓の成果見せたれ』
女の声と共に、幹部の朔を先頭にして、本格的に抗争が始まった。
そして俺は今、空を眺めている。
もう身体が動かない。幹部の朔にあっさりとやられた。
本当は烈火に入りたかった
こんなに強くなりたかった
こんなに強い人たちの中に自分もいたかった
少しの羨望と悔しさで、目を閉じた
烈火は強い…
あとはお願いします、岩見さん
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「岩見はどこだ」
雑魚を倒しても意味がない。
慧は杏のおかげか少し落ち着いてるように見える。けど焦るよな。
岩見と女の姿が見えない
「泉、先行っていい?」
「…俺らがバラバラになるのはダメだ。もう少しで誰か来るだろうから待て」
行かせてやりたい。
もし自分なら無理矢理行ってる。
でも、慧がここで1人になって女を見つけたら?女のために自分を犠牲にするだろう
それはさせたくない
そうならないように、なんとかするから、少し待ってくれよ。
周りをよく見て見つけた
「慧、あの壁際の黒Tシャツの男。あいつ捕まえてこい」
こっちをみながら喧嘩にも参加しつつ、耳を触る仕草。
ワイヤレスのイヤホンでもしてるのか
よく見えないが、何度も耳に手をやる仕草
あやしい
慧はすぐにその男を捕まえてきた
「は、はなせ!」
暴れる男の耳をみれば、イヤホンが。
これか
「おい、岩見。チンタラ抗争すんの、お互い嫌だろ?さっさとでてこいや。何人連れてきてもいいからよ。
隠れてないで、ツラ出せや。下のやつ居なくなるぞ」
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