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付き合っている彼に電話をしようと外へ出た。
『そうだったんだ。依智花、今辛いよな。側に居てやれなくてごめんな』
「ううん、平気」
『俺の事は落ち着いたらでいいから』
「うん、ありがとう」
優しい彼…。本当大好き。
結婚しようって言ってくれたのに。
ごめんなさい。
今じゃないけど、きっとこの先裏切ってしまう気がする。
「また連絡するね」
心の中で申し訳ないと思いながら、その反面、武本君の事を考えてしまう私がいる。
『…姉貴。眠れないのか?』
縁側に座っていると後ろから春一が話しかけてきた。
「うん…」
春一は私の隣に座ると、『俺も』と静かに言った。
「お母さんは?どうしてる?」
『横になってるけど、寝てないと思う。なぁ、姉貴?』
「何?」
『姉貴一人で大丈夫か?』
「え?」
私は春一の顔を覗き込むと、春一は顔をしかめている。
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