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『いや、俺や皆が帰った後、残るのは姉貴だけじゃん?俺もたまに帰って来るけどさぁ』
私は、ふっ…と笑って、
「私は大丈夫。大丈夫よ」
と言った。
本当に大丈夫だと思う…。
私は大丈夫。
私は、母の側に居る事を決め、独断で退職願を出した。
もちろん、何も言わなくても春一は分かってくれたし、周りも「その方が良い」と快く言ってくれた。
こっちで仕事を探せばいい…。
今は母の事が心配だった。
父が亡くなった日からずっと寝たきりの生活だった。
「お母さん?」
パジャマ姿で布団に入っている母に一口サイズのゼリーを渡す。
「少しでいいから…ね?」
母はゼリーを無言で受け取ると一口で口に入れた。
『もういい…』
「うん、分かったよ」
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