第1章 幕開け

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当時はムカついていたけれど、今となっては淋しく感じる。 『お母さんは?』 夕食の用意をしていると春一が来た。 「今寝てる。ねぇ、春一…ちょっと出掛けてくるから家に居てほしいんだけど、良い?」 『あぁ、かまわないけど』 夕食の用意を済まし「先食べてていいよ」というと『まだ早いし』と春一は苦笑した。 私は自分の部屋に行き、化粧をしカッターシャツにフレアスカートを履き髪を左サイドに縛った。 『今日暑いから気をつけて』 「うん、ありがとう」 家を出る前に日焼け止めクリームを塗ってパンプスを履いた。 「行って来まーす」 『行ってらっしゃい』
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