第1章 幕開け

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「ただいま」 『おかえり。気分転換は出来た?』 ドアを開けると春一が立っていた。 きっと、鍵を開ける音を聞いて出てきてくれたのだろう。 「うん。家に居てくれてありがとうね」 私は家の中に入り居間に向かった。 「あ、春一はご飯食べたのね。お母さんは?」 テーブルを見ると、春一の分のお皿が乗っている。 私の分のご飯もちゃんとラップをかけて置いておいてくれている。 『今も寝ているよ。ご飯も食べていない』 そう春一が言うと、テーブルの上にあったスケッチブックを渡された。 『後でもいいから読んで?』 「う、うん。分かった」 私はまずお風呂に入って来ようと思い、その足で向かった。
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