第4章 心理戦

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-------------------- 「そう。引き続きお願いね。3人で大丈夫みたいだし。うん、また」 私は、すぐ電話を切り念入りにメイクを始めた。 もうすぐだ。 映理さんは要らない存在だ。 私が大好きな武本くんを奪ったし、私の父を殺した人の共犯者だし、邪魔だから。 『あら、依智花、出掛けるの?』 「あ、うん。買い物に行って来ようと思って。そろそろ冬服売ってる頃だし」 『そうねぇ。あ、じゃあ欲しい物あるから一緒に買ってきてくれる?』 「うん、分かった」 冬服なんて買うつもりなかったけれど、母に頼まれた物は買いに行こう。 あと、一時間後にはずっと会いたかった武本くんに会える…。 そう思うと頼まれ事も全然苦にならない。 待ち合わせの公園。 約束の30分前に着いてしまった。 待つのは慣れてるし、嫌じゃないから良いんだけど。 さっきから胸の動悸が激しい。 緊張してるんだなぁ。 「まず、何から言ったら…」 あぁ、どうしよう。 武本くんと何話せば良いんだぁ。 とりあえず、座ろう。 と、誰も座っていない椅子を探し座った。 平日だからか人すくないな。 誰も来なさそうな所を選んだけれど、武本くんが来たらすぐ場所を移動しよう。 本当、会えるの楽しみだ。 『本条さん』 私は、すぐに顔をあげた。 まだ来ないと思って下を向いていたのだ。 「たっ武本くん!!」 私は勢いよく立ち上がった。 武本くんは頭を深々と下げた。 『本当に、この度は申し訳ありませんでした。謝って済む事じゃありませんが、一生罪を背負って生きていきます』 「武本くん、頭を上げて?」 武本くんは、ゆっくりと頭を上げ、私をじっと見ている。 あ、本当にカッコイイ。 武本くん。 「あの事はもういいの。それより…話がしたいから、ちょっと来て?」 『うん』
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