24人が本棚に入れています
本棚に追加
まずは、私の家に集合することとなった。
荷物は全て家に置いて行った方がいいだろう。
東京に来るたびに、駅で彷徨うN子。今回も例にもれず。
「新宿でホームに降りてね、京王線って書いてある方に進んだのよ」
道中、お昼ご飯に買ってきた、マックの旨辛肉厚ビーフ&ザク切りポテトを頬張りながら言う。
「そしたら、いつの間にか京王線がなくなってて、全然違う出口に向かってたの」
「何でよ」
辛いもの苦手な私は、スモーキーペッパーチキンを食べている。あと、ポテト。
「京王新線と見間違えたんじゃないの?」
「いや、それはない、前に1度やらかしてるから、それは気を付けてた」
じゃあもう、わからない。というか、本人がどこで何を間違えたのかわかってないのだ。他人の、しかもその場にいなかった私にわかるはずがない。
とりあえず、N子が乗り替え苦手なことはよくわかった。
ハンバーガーとポテトを完食したところで、我々は家を出た。
寒い。
東京でも雪が降るかも、なんて言われていたくらいである。
何故、よりによってこの土日なんだろうか。
まず向かうは、温泉。その名も竜泉寺の湯。
本店は名古屋で、広くて種類のあるお風呂と、岩盤浴やサウナ、のんびりくつろげるスペースもある、大型温泉施設である。
八王子と横浜、湘南、草加、あと仙台にもあった気がする。
他の県は知らない。
N子が岩盤浴に入ったことがないというので、ぜひにと勧める。
人によって好みは分かれるが、私はサウナより岩盤浴派である。
まず、サウナは蒸し暑い。高温なのはよいが、多湿はしんどい。その点、岩盤浴はカラッとした熱さなので、そこまで体力を奪われない。そもそも、温度も50度前後と、サウナよりはずっと低いのだ。
そして何より大事なのが、寝ころべる点だ。
サウナとて、動き回るわけじゃないし、座っていられる。
ところがどうだ、熱い空間の中では、身を起こしているのも案外しんどいのだ。
横になれば、完全に脱力できる。ボーっとして、ただ流れる汗を感じていればよい。ちょっと、うとうとしたっていい(ただし、爆睡にはご注意を)。
最初のコメントを投稿しよう!