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とは言え、ずっといびきが聞こえてくるわけではない。およそ20分間、たまにうとうとしつつも、じっくり岩盤浴を堪能し、私たちはいったん外に出た。
「暑いねえ」
「汗すごっ――でもいいでしょ?」
「うん、いい感じ」
椅子に座って休憩する。
他にも、2段ベッドが個室になったようなスペースがあって、そこでまた寝転がれるのだが、当然人で埋まっていた。
「あれは、開店と同時に埋まるやつだね」
「一生いられるもん」
上のスペースには、簡易はしごが付いていて、それをよじ登っていく。下は、身をかがめて入って行く。
なんだか、あなぐらとそこに住む動物たちに見えてきた。
ふと視線を動かすと、かまどのデザインの外観をした、岩盤浴が目に入った。
その名も『大汗汗』。温度は85~90度。寝転ばずに、壁を背もたれにして座るように注意書きがされてある。
「あれは熱そうだねえ」
「うん」
「私も、あれは入ったことないや」
「上級者向けだよね」
「おおあせあせ」
「その読み方はちょっとどうかと」
「ごめん」
そんなどうでもいい会話をしつつ、クールダウンをする。ある程度落ち着いたところで、もう1か所岩盤浴に入った。
この直前、私がとんでもない睡魔に襲われたため、少し寝た。こちらの岩盤浴は40度ちょいで、1番低い。それでも、熱かったけれど。
出たところで岩盤浴は終わりにして、いったんソフトクリームを食べた。
休憩して、いよいよお風呂だ。
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