いい年した大人が迷子になったり、ピザやケーキ食べたり、UNOで遊ぶだけの話

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 さあ、何はともあれケーキだ。  S子とN子が、順番にケーキを選ぶ。  残ったケーキは、モンブランといちごのムース。 「くまちゃん、どっちがいい? 私、どっちでもいいんだけど」 とC子が言った。 「お、私もどっちでもいいんだよね」 「くまちゃん、選んでいいよ」 「え、本当?」  ゲームの意味とは。  しかし、ここで『いいよいいよ』『どうぞどうぞ』とダチョウ俱楽部みたいな真似をしていても、無駄な時間が過ぎるだけだ。 「じゃあ私、いちごのムース食べていい?」 「いいよ、じゃあ私がモンブラン」  お皿を洗い直し、ケーキを並べ、おやつの時間が始まった。 「いただきまーす」 「うまっ」 「何だこれ」 「高野はダメだって」  私はふと思い立ち、C子にいちごのムースを差し出した。 「よかったらひと口食べる?」 「ん、ありがとう!」  S子とN子も混じって、ケーキの交換が始まった。  結局、こうなるのである。  ケーキの回し食べなんて品がないと思われた方には、大変申し訳ない。  あえて申し開きをするなら、初めから我々に品などないのである。 ↓いちごのムース。上に乗ったいちごの美味しそうなこと。c156e16e-08d1-41a4-aa88-db86f8eb88fa ↓周りを支えている紙はちゃんと取りましょう。f99c1b10-df6c-4484-8bfe-e9adbce4d99e
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