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さて、それからまた数年後。
2022年、11月2日。
前章に登場した、大学時代の友人4人のLINEグループにて、S子がこんな発言をした。
『今、1人で高尾山に来てるよ!』
驚きである。
彼女は、学生時代ずっとテニスをしていたスポーツマンではあるが、歩くのは苦手だったはずだ。
みんなで歩けば、スピードは遅く自然と後方に下がり、止まれば疲れた疲れたと訴えていた、あのS子が。
『最近趣味を登山にしようと思って!』
元気だなあ。
そんなことを思っていたら、高尾山のケーブルーカー乗り場の写真が流れてきた。
いいなあ、私も登りたい。いや、登れるようになりたい。
『今度、一緒に行こうよ』
そう送ってみた。
『5日だったら、空いてるよ! くまちゃんよかったら、いかが?』
5日は土曜日か。空いている。行ける。
『行く!』
こうして、私の山歩きライフが幕を開けたのだった。
※前章のURL。S子とは、キッチンペーパー係のS子である。
https://estar.jp/novels/25808063/viewer?page=51
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