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翌日、稽古やりたい。と玄に言ったら、その日の稽古から参加する事になった。最初は木刀を持って振ることから始まった。   そして、演習以外は山吹達と同じように動けるようになった頃、玄が言った。  「紅葉、お前の親父に会いに行くで。明日な」 「えっ、ほんと」 玄は頷いた。私は嬉しくなってその日の稽古の休憩中に、山吹達にその事を話した。 「へぇ、お父ちゃんの元に行くのかい」  山吹は笑って言った。私は頷いて続けた。  「暖かくなって、雪も溶けたからって。明日出るんだ」 「そっか。それは楽しみだな」  「うん」  「よかったなぁ」 山吹と萩は笑って言った。朽葉は何も言わなかったが、優しく笑っていた。  山吹は笑って茶を飲むと、道場に戻った。 それに続いて朽葉も道場へ戻った。  「さてと、俺達も戻るか」 「うん」 萩と共に私も道場に戻った。
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