婚約者は極道な件。

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食事が始まると、さっきまで冷たい目で秘書に酷いことをした要さんは、どこかに行ってしまったように優しい眼差しで俺を見て、楽しく食事をした。 「あんまりデートしたことなかったので、君とデートしてみたかったんですよ。」 「この食事がデートですか?」 「ええ。」 「なんだか、嬉しいな。」 「は?」 「なんで驚いてるんですか?」 「だって、いつもまだ好きになってないって言ってるでしょう。」 「そうなんですが、ちょっと要さんと一緒にいたら、少し気持ちが動いてきました。」 「そうなんですね。」 要さんの本当に嬉しそうな笑顔を見て、もっと気持ちが動いたんだ。
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