婚約者は極道な件。

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「うちに帰りたくなりませんか?」 いきなり聞かれた。 嬉しそうにしてくれたのに、近づいていると思ったのに。 少し気持ちが動いているって言ったのに。 「最初はなりましたけど、今はみんなよくしてくれるし、要さんも優しくしてくれてるし。」 「私のところにいてもいいなら、それでいいのですが。」 「要さんでも心配になったり不安になったりするんですね。」 「君のことに関してはね。」 「ありがとう要さん。俺、大事にしてもらってるし、要さんのことも少し好きになりそうだし…。」 「分かりました。もっとすきになってもらうように頑張ります。」 俺達は、顔を見合わせて笑った。 この時はまだ、あんなことが起こるなんて分からなかったんだ。
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