婚約者は極道な件。

大きな日本家屋の廊下を歩くと離れがあり、俺はそこに通された。
「ここが今日からあなたの部屋になります。予め荷物は運ばせましたが、確認してもらい、足りないものは買いに行きましょう。」
そこには俺の部屋に置いてあった荷物が置いてあった。
「急なことで何がなんだか分からないですよ。あんたが極道だってことは分かったけどさ。」
「あんたはやめましょうね。」
「は？」
「これから夫になる者にあんたはないでしょう。」
「結婚できないでしょ。まず最初に。」
「籍をいれたら結婚できますよ。戸籍上は親子になってしまいますが。」
「籍を入れる？冗談でしょ？」
「冗談を言ってると思いますか？」
思えないような真顔をしていた。