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「わぁ、せっちゃんのステーキ美味しそう!1切れちょうだい!」
「構わないよ。」
「美味しい!そうだ、このチキンのトマト煮込みも美味しいんだよ。後、付け合わせのアゲナスサラダとキノコとインゲンのソテーの副菜も凄くいいんだ!」
「アハハッ!私の方が凄く増えてしまった!・・いや、増えた・・?」
せっちゃんは少し考えた後、凄く楽しげにある事を報告しだす。
「久保君、今の取引で得をしたのはどちらだと思う?」
「2人共喜んだから、両方。」
「いい心構えで取引したね。結果としては、久保君の方が単価が高いものを得れたんだ。だが、私は損していると感じさせず、むしろプラスに感じたんだ。いいね、大胆な入り方や愛嬌の良さ。営業に向いてそう。」
「えっ?」
「久保君、営業職とかに興味ない?」
そう言いながら名刺を渡してくれた。
何処と無く名前の聞いたことがある会社の営業課長と記載されている。
「えっと・・?」
「化粧メーカーの会社だよ。」
「なるほど!だから雪華さんの家に沢山化粧水とかあったんだ。」
「あぁ、そもそもが美容にこだわる事が好きなんだ。久保君は?」
「一応朝と夜に化粧水をしてるけど、安いやつを適当に。」
「1回でもうちの商品使ってみてよ。若い子向けで手を出しやすい価格帯もあるから。なんならサンプルを渡すよ。もしも気に入ったら考えて欲しい。」
「・・僕けっこう訳ありで、表舞台はちょっと難しいかな。」
「ごめん、君の事情は調べて知ってしまっているんだ。とりあえず、借金の消化はしてからがいいかな。」
「でも、高卒だけどまともに学校行ってない。もちろん人に言える職歴も。」
「そこは私がうまく言っとくよ。」
「・・まともに、字が書けない・・。」
「パソコンさえ使えれば問題ない。」
「もちろん、使えない。」
「これから使えるようになればいいよ。良かったら、私が教えるよ。エクセルとパワーポイント・・後はビジネスマナーとかも。何にせよ、久保君の人生のプラスにはなる。」
「・・僕は物凄く物覚えが悪いよ。」
「アハハッ!悪いけど、時間をかける感じがする!でもそれを踏まえて、君の育成を楽しみたい。私の成長にもなってお互いプラスだよ。それに何より君は、どんなに欲しても手に入らない人間として大切な魅力をもっている。それを営業として発揮したら、物凄い戦力だ。」
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