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僕はおねーちゃんの部屋の前に立ち、タイマーをセットした。そして、忍び足で侵入していく。
おねーちゃんは気付かず、イヤホンをつけパソコンの画面に釘付けになり、胸と股をまさぐり自慰していた。
部屋はモノで溢れ返り、漫画が乱雑に積まれている。
まさに、彼女が持つADHDの頭の世界が見えてくる。ゴチャゴチャして、空想世界を好むタイプ。
僕はその1つ1つを覗いてみる。
漫画のジャンルは様々だが、彼女のお気に入りのキャラクターがのったモノに関しては、薄いものやら分厚いもの、全てコレクトしているのでは?と思えるレベルの量だ。
自作であろう絵も、沢山ある。
ほんわかしたイラストから結構過激なものまで。絵の事はよくわからないけど、漫画家みたいに凄く上手だと思う。
山積みになったスケッチには、沢山のデッサン画が描いてあり、特にヌード画のページが力をいれて描かれているのが伝わった。
・・と、結構荒らしているけど、全然気付いてくれないなぁ。
僕はおねーちゃんのパソコンを、覗いてみる。
そこには、例の男の子が・・
「・・うわぁ・・。」
「・・!?うわぁぁぁぁっ!?」
真横でドン引いた声を出すと、さすがにおねーちゃんは気付いてくれ、壮大に叫びながら椅子から落ちた。
「おねーちゃん、大丈夫?」
「だ、だ、誰・・!?」
「おねーちゃんの愛の力で、2次元から合法の年齢(22歳)になって飛び出してきた弟だよ☆」
「とびだし・・おとうと・・!?」
「うん!おねーちゃんの事が大好きすぎて飛び出して来ちゃった!」
「いや、明らかに横で死んだ目をしてドン引いてただろ・・って、えっ、ぇ・・。いつからそこに・・てか、わ、私さっきまで・・。」
「まぁ、人間1人でいるならそんなもんだよ。」
絶望のあまり、魂が抜けた顔をするおねーちゃん。そりゃそうだよね。
頭を撫でて慰めようとすると、眉間に手をあて余った片手で僕の前に押し出し、漫画のようなストップをかけるポーズで制止してくる。
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