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「・・ちょっと、お互い冷静になろう・・。」
「うん。」
僕はいたって、冷静だけどね。
おねーちゃんは、再度パソコンをいじりだす。
ご両親や友達にでも相談するのかな?と思って見てみると、とある電子掲示板に「いきなり推しキャラのコスプレした男が部屋に現れたんだが」というタイトルで、スレッドを立てだした。
「どうしよう」というおねーちゃんのコメントに、「通報」という文字が並びだす。
うん、そうだよね。さすが外野、冷静だ。
そんな彼らの通りにスマホで通報されそうになり、僕は慌てて名刺を出しつつ身元明かしをした。
「ビックリさせてしまい、申し訳ありません。ご両親に雇われた、PUZZLEの久保です。」
「お父さんとお母さんが・・?もしや、引きこもりを家から出す業者の人・・?」
「いや、出張風俗です。」
「・・はっ・・?」
「出張風俗です。」
「いや、別に聞こえてないからとかじゃなくて・・な、なに考えているの、うちの親・・!?」
「2次元の未成年の性に溺れすぎている事が不安で、3次元とふれあわせるために僕が雇われました。」
「おかしいだろ、家の親・・!!!」
「・・僕は直接面談して雇われたのですが、ご両親至って真剣でした。そうおかしい行動をするほど、悩まれてました。」
そんな僕の言葉に、おねーちゃんは罪悪感のある顔を見せたが、ソッポを向いて再びパソコンと会話をしだす。
コスプレ男は親が雇った出張ホストだったと明かすと、スレッドの会話が一気に盛り上がっていく。
「おねーちゃん、パソコンじゃなくて生身の僕と話そうよ~。今なら、どこでもさわり放題だぞ☆ムキムキ!」
「うぁ・・また変なスイッチが入った。」
「・・本当に、話すだけ!ご両親、それが目的で雇ってきたんだ。望まなければ、僕は手を出さない。そういう信頼があって、雇われたんだ。」
「出張風俗にどんな信頼を求めてんだよ。まぁ、アンタみたいなイケメン・・じゃなくても、私みたいなのに興奮する奴なんて・・」
「あ、僕はどんな女性にも勃起しないんだ。インポだから。」
「・・・・。」
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