03:おねーちゃん

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「おねーちゃん、可愛い!」 「うっ・・うるさいっ!」 「じゃあ、またね。」 「えっ・・うん、また・・ね・・。」 「また、漫才しようね。」 「漫才かいっ!」 「アハハハハッ!僕、思うんだ。おねーちゃんなら、また会える気がする!」 玄関の扉を開けると、目映い光が出迎えてくれ、僕は彼女より先に外に出る。 木々が沢山あり、木漏れ日が包む静かな住宅街。 障害者手帳を見せ料金を払い、駅行きのバスに乗った。そして、僕はおねーちゃんのスレッドを確認する。 +主か風俗の人、来ないかなー。 +主きたぞ。ちなみに、相手は帰った。 +間があいたけど、2回戦してた? +処女喪失したばっか。そんなの無理ゲー。 +詳しく今までの経緯よろしく。 +前の説明と被るけど、主は2年引きこもり。ショタ癖があるからか、親が不安になり出張風俗召喚。その風俗の人、ノリよくて最後まで弟キャラを演じ続け、事を済ませたもよう。 +草。イケメンとはいえ、知らない男と最後までよくしたねー。 +自分でもビックリした。はじめは、ヌードデッサンをさせて貰った事が流れとなって、喪失できた。 +主、絵を描く人?見せて。 +はい。【画像】 +うまっ!この後ろ姿、派遣風俗の人? +うん、綺麗な体つきだからつい。 +写真はとらなかったの?あげてよー。 +写真はない。 +エクスタシーの翔だとおもったけど、違うな。 +やっぱり、PUZZLEのすばる君ぽい。お世話になったことあるけど、優しいよね。 +翔とかすばるかは分からないけど、なんかその人のおかげで前向きになった。脱引きこもり出来そうな気がする。働くの怖いけど、チャレンジしたい。 +セックスの効果スゲー。 +主、絵で稼げないの?マジうまいよ。 +ありがとう。どうなるかわからないけど、自分が出来ること、精一杯頑張ってみる。 字を読むのが疲れ、外の景色に目を向ける。 すると、安心そうに微笑む僕の顔が窓にうつっていた。
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