04:うさぎちゃん

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僕の朝は、4時にはじまる。 22時には寝るものの、眠さが残りスマホのアラームだけでは目覚められない。 なので更に、録音式の時計がセットされている。 流れるのは、大嫌いなマジックテープの剥がす音。 耳がゾワゾワし、心身不快になる。だが、確実にそれは僕を奮い立たせ、時計のある洗面台へと体を運ばせる事が出来る。 止めても耳ざわりが残る中、僕は顔を洗いタオルで顔を拭く。 そして真っ先に目に入るのは、予定の書いてあるカレンダーと今日やるべきことのリストの付箋が貼ってある。 8時に店。10時に1人目、14時に2人目。昼おむすび・お菓子フリー。 見落としがないように、僕はカレンダーに線を引きながら確認する。 付箋には、半額品と書いてある。 そうだ、久々にお客様が2人の日だから、スーパーが閉まるギリギリに行って、半額品をハントするんだった。 賞味期限は冷凍庫にぶち込んどけば、時が止まる。 僕はスマホに事細かく予定のタイマーをセットし、歯磨きを軽く済ます。 カレンダーをめくりあげ、鏡の中の僕に話しかける。 「肌の調子いいし、生き生きしてる。今日も、頑張ろうね。」 そう自分を励まし、寝巻きのジャージのまま、貴重品が入ったリュックを背負いジョギングに出かける。 いつも、鍵はキチンとかけたかという疑問が出てくるが、全て持っているので盗むものはあんまないのでOK、ご自由に入って下さい。 早朝のジョギングは気持ちいい。紫外線は少ないし、鬱予防にもなる。何より、人より育ちきれてない脳の成長を促せる。 ジョギングが終わると、次に向かうのはキッチン。お米を早炊きし、喉を水で潤しながら夜の分までのご飯を作る。意識して聞くバック音はメトロノーム。そうすると時間の経過が感じやすく、動く速度が音に合わせテキパキ動きやすい。そうやって全て作り終えていると、ちょうどご飯が炊き上がる。 トリムネハムを乗せたサラダとブロッコリースプラウトいり納豆ご飯、お味噌汁とバナナと緑茶。これが僕の朝食の定番だ。
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