04:うさぎちゃん

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「乱暴にしちゃってごめんなさい。勃起したら一気に堪えられなくなっちゃいました。」 「あぁぁっ、嬉しいです・・すばるさんと1つになれた・・。」 「・・はい。」 「もう私たち、運命で結ばれてますよね?」 「・・うさぎちゃんが、運命を作ってくれたんです。お店で僕を雇うのは、さぞかし勇気を使うことなのに・・。」 「すばるさん、次は彼女として私と会って下さい・・!」 「あー・・。」 こういうお客様は、けっこういる。 けど、こう言うと大抵諦めてくれる。 「僕、付き合わない主義なんです。薬がないと勃たないし。何より多額の借金持ちなので。」 「ご両親の肩替わりの・・。」 「はい。」 「私、払います!」 「えっ?」 まさかの、新しいパターン。 オマケに私が払うのではなく、正確に言うと、資産家の私の親が払うである。 娘が裏で出張風俗を使い、更にその男に貢ぐ。僕が親だったら、号泣してしまう。 どうやって断ろうか。 週1で会うのは確定済みだし、こわいひとが太鼓押しの僕を雇うのに負担に思えない財力の持ち主。 当たり障りのない断り方、何かないかな。 なるべくだったら、うさぎちゃんにもプラスになる言葉。 そう考えていると、ある1つの言葉が浮かび上がる。 「お金より、インポをなんとかして欲しいです。」 「へっ?」 「薬なしで勃起させて、いれたい。」 「えっ・・あっ・・。」 「うさぎちゃん、勃たせてくれる?そしたら・・ね。」 麗々と顔を頷かせるうさぎちゃん。 もちろんこの先、自立で勃たない前提で話している。人生で諦めている1つの点だ。 うさぎちゃん、余計なお世話だけど足がなくても、とりあえず自分の力で歩む力も必要なのでは。お嬢様だから必要ないのかもしれないが、全て受け身ではなく、何かすることも大事なはず。 そして思ったもうひとつの事は、思わずポツリとつぶやいてしまった。 「次はもっと、心が繋がったセックスをうさぎちゃんとしたいなぁ・・。」
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