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様々な疑問を言語化すると、少し息がしやすくなり、うさぎちゃんという存在に愛着が持ててくる。
人として相性が合わないと感じてしまったが、気が休まった。
きっとこれから彼女のことを知り、好きになっていけるはずだ。
「うさぎちゃん、一緒にお風呂入っていいですか?」
「はい・・!」
洗い終えた僕は、抱き抱えながら頬擦りして彼女の存在を楽しんだ。
「すばるさん、大好きです!」
「ありがとう。僕はもっと、うさぎちゃんの事が知りたいなぁ。普段、どんな事をしているのですか?」
「本、読むのが好きです!」
「恋愛小説、沢山あるもんね。」
「はい!すばるさんと出会った時から、買い漁ってるんです。将来、すばるさんと結ばれる過程の参考に。」
「・・そっかぁ。」
「私、本当にすばるさんで頭がいっぱいなんです。常に想いをはせ、見ています。もう、私は貴方なしでは生きれない。」
常に想いをはせ、見ている・・か。
それは、脳内での僕だよね。
正直、こわいひとが僕の部屋に隠しカメラをつけられているぞと通達された日と彼女と出会った年数が被るので疑ってしまう。
「うさぎちゃん、そろそろ上がりましょう。」
終始、僕は笑顔をキープ出来てたと思う。
だが彼女の部屋から出た瞬間、ドッと疲れが溢れ、床へ腰をついてしまった。
「つ、つかれた・・。」
誰もいないと思い呟いた言葉だが、近場を掃除していたメイドさんに聞かれてしまい、こちらを見て驚いた顔をしている。
だが、その顔はすぐに同情の目線に変わり、優しく微笑みながら手を差し伸べて立たせてくれる。
「うちのお嬢様、大変ですよね。」
「えっと・・。」
「・・お金目的ですよね?お金以上に、心が削れてしまうでしょ?私が言うのもあれですが、あんま関わらない方が自分のためですよ。」
「でも、雇われたからには・・。」
「えっ・・やとっ・・。」
「あれ、分からないで僕を中へ通した・・?聞いてませんか、出張風俗のPUZZLE・・あっ・・。」
うさぎちゃん、本格的に1人の力で僕を雇ったんだ。そうだよね、恥ずかしいから1人で頼むよね。
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