04:うさぎちゃん

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自分の最大限の失態に身を震わせているのに対し、メイドさんは口を押さえ笑いを堪えている。 「う、運命の人とか言ってたけど・・まさか風俗・・!ぷっ・・ふふっ、大丈夫です、誰にも言いません・・!ふふふふっ、外までご案内します。」 ご機嫌そうに、メイドさんは扉の前まで送ってくれた。 「本当に、お疲れ様です。大変なお仕事ですね。」 「いえ・・。」 「・・お店の名前、PUZZLEでしたっけ?」 「はい。」 「やはり、障害者専用ですか?一般の人は使えますか?」 「専門ってだけで、誰でも・・。」 「・・そうですか・・。」 舐め回すような目で僕を見た後、メイドさんは門は閉め、僕は1人になった。 「ぁぁぁぁぁぁっ・・。」 そう自然に声を発し、貯まったストレスを出そうとしている。 イライラだけではない、どこかムカムカもしている。 お願い、キチガイな自分、出ないで。 「ぁぁぁぁぁぁっ・・。」 深呼吸をした、怒りを静めるツボを押した、飲み物を一気に飲んだ。 自分を抑えるあらゆる事をしたら、唸り声は消えたものも、まだ心に溜まっている。 「僕、お疲れ様。さぁ、どうしようか。」 そう、自分を労り相談する。 なんか、あたたかいものに囲まれたい気分だ。 あたたかいものとは・・家庭?料理?お風呂? ・・あ、五右衛門風呂・・。 「そんな訳で、来ちゃいました!」 「いや、いいんだけど・・仕事じゃなくて、本当に遊びに来るんだな・・。オマケに、凄く急に。」 そうぐるぐるちゃんのお父さんに驚かれたものの、すんなり通してくれた。 仏壇の前で、ぐるぐるちゃんはビー玉を転がして遊んでいる。相変わらず僕と目をあわせてくれない。寂しい、けど仕方ないよね。実は僕も、目を合わせるのが苦手なんだ。苦手というより、反射的に背けちゃう。だから分かる。 お父さんと風呂の用意をした。 相変わらず、ぐるぐるちゃんは炎を見るのが好きなようで、窓から焚き火を見る姿が釜風呂へ入るときに見える。 「気持ちいい~。」 「よかった。普段入らないけど、久保さんが来るなら俺も湯船に浸かるきっかけになる。」 そう隣で、当たり前のようにお父さんもお風呂を楽しんでいる。 すっかり裸の付き合いをする仲になれた。
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