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「そういえば、ぐるぐるちゃんの性を解消してくれる業者、見つかりました?」
「あぁ!男専用の福祉だったけど、事情を話したら協力してくれたんだ!まぁ、相手は女性なんだが・・。」
「その方がいいと思います。同性の方が冷静でいられると。何にせよ、良かったです!」
「ただ俺は・・金が用意出来る限り、久保さんにまたお願いしたい・・。正直、アンタを買うのは高くてキツいけど、払う人の気持ちが分かる。福祉の方は、凄く丁寧で気遣いをしてくれるけど、その先はない・・久保さんは、心も抱いてくれるというか・・娘に恋人が出来たと錯覚してしまうんだ。喜びの中に嫉妬心もあって・・それが俺ほほらにとって凄く心地いいんだ。」
「へー・・!今日お仕事をうまく出来なかったから、その言葉を聞けて凄く嬉しいです。」
「えっ、久保さんがうまく出来なかった!?」
「はい。人間、どうしても失敗しちゃうもんですよね。」
本当に、来て良かった。
忘れっぽいのもあるけど、綺麗さっぱり洗い流せた。
僕は1回湯船からあがり、窓からぐるぐるちゃんに話しかける。
「ぐるぐるちゃん、お父さん公認だよ。また楽しもうね!」
彼女は全く反応せず、視点は変わらず火を眺め続けている。
僕は炎に負けた。
手土産に持ってきた角煮を共についばみビールを飲んでいると、夕空だった景色があっという間に夜空になってしまう。
ほろ酔いをしながら、満月を見ながら家へ帰っていった。
その帰路、月の中にいるウサギを見てうさぎちゃんの事を思い出す。
今となってみては、頭で暴走しがちながらも面白く心はとても一途な子。充分、好きになる要素は沢山ある。
次は、お互い気持ちの良いセックスが出来るはず。そう言い聞かせながら、僕は眠りについた。
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