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シャワーを貸りて体をすすいで、半裸状態で部屋に戻ると雪華さんが消えていた。
と思ったら、ベッドで布団を被り震えている。僕はタイマーをつけてからめくりあげ、青ざめる彼女の頭を優しく撫でた。
「雪華さん大丈夫?恐くなっちゃっいました?」
「えぇ・・。恥ずかしながら、出来たことがないのよ。男女共に。」
「意外。モテそうだから、キッカケ沢山ありましたよね?」
「久保君は余裕がありそうだから言える。女性に凄くモテる。でも、付き合うけどセックスはうまく出来なくて・・女の人の体って同性意識が強くて・・。」
「そうですよね。プロフィール欄に、恋愛対象は常に男性って書いてましたもんね。」
「えぇ。でも、それも違和感があって。好きになった人は男性しかいないのだけど、男と恋愛をするのも違うなって・・。」
「Xジェンダー故なのかな。キャパ狭いんですね。」
「恋愛の感心は強いのにね。一回Xジェンダーの集まりに行ったら、たまたまだろうけど、なんか私と違うタイプばかりで・・中性的な人や無性な人が中心で話しが合わなくて。おまけにその日、心身ともに男の日だったから偽もの扱いされたの・・。親にもカミングアウトしてないし、性に関してはズタボロよ。」
偽りの性を演じなきゃいけなくて、誰にも理解されない。辛いだろうなぁ。
少なくとも僕は寄り添えられたらと思い、頷きながら彼女の話しを聞き続ける。
そんな気持ちが通じたのか、少し体に力が抜け僕の膝に頭をのせ撫でられている感触を楽しみだす。
「ごめん。変態に絡まれちゃって大変よね。もう長い間こんなんだから分かるけど、久保君はノーマルだからキツイ事でしょ。」
「うん、ノーマル。正直、男性と最後をするのはゾワゾワしちゃうタイプだけど、雪華さんは僕の中では完璧女性だから抵抗はないかな。」
「アハハッ、優しいね。」
「本当なんだけどなぁ。普通に、綺麗な人。話し方や仕草や動作、そして心の底から女性だから同性という壁を感じません。」
そう言い終わったら、唇を重ねてゆっくり舌を絡ませ中を楽しんだ。
口を外すと、雪華さんは凄く驚きながらも顔を赤くさせたので僕は満足げに彼女へ伝える。
「何も問題ないですよね?お互いに。」
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